久米島にある海洋温度差発電実証設備を見学した。

温度差発電
 久米島では海洋深層水を利用して、積極的な島起こしを行っている。この施設もその一つだ。海洋深層水の温度は気候や天候にほとんど影響を受けないことから安定して発電ができるそうだ。
 
 発電の原理は施設内のパイプ内に充填された代替フロンR134aを海面の温度の高い海水で温める。温まったガスは気化膨張するため、パイプ内で流速が上がりタービンを勢い良く回し発電する。その後、温度の低い海洋深層水でガスを冷やし液体に戻すという仕組み。

 久米島周辺の海面温度は冬で20℃、夏で30℃を超えることもあるという。対する海洋深層水は年間を通して概ね9℃程度とのこと。この温度差が大きければ大きいほど発電量は増加するという。エアコンなどを多用する夏は発電量も上がるということだ。 

 将来的には久米島で使用する電気の全てをカバーしたいという。プラントの建設には地元の横河電機も関わっており、今後に大きく期待をしたい。