3月の本会議において建設キャリアアップシステムについての一般質問を行いました。


■建設キャリアアップシステムとは

 国土交通省が進めており、建設現場で働く技能者本人を公的に証明し、現場経験を業界共通のルールで蓄積し、技能評価の基準をつくり、経験や資格をもとにした、技術に応じた処遇改善につなげる仕組みです。普及促進のためには雇用を行う事業者の登録が不可欠です。


■建設業界のおかれた状況

 これまで建設業界では技能者個人の能力を証明する方法は皆無でした。言い換えればほとんどが「自称、この道何十年」といったものだったのです。今まではそれでも通用してきたのかもしれません。しかし、現在の建設業界における若者離れ、建設技能者の不足と同時に建設業界の高齢化が深刻な問題となっています。10年後を考えると建設業界の人手不足はほぼ間違いないと考えられます。


■武蔵野市に関係があるのか

 武蔵野市は市民生活の安心安全、福祉の向上を日々目指しています。そのためには道路を直したり下水道を直したり、公共施設を作ったりもします。それらの公共工事を担っているのは建設現場で働く技能者の皆さんです。このまま建設業界での人手不足が進めば公共工事の発注者である地方自治体においてもしっかりとした技能を持った技能労働者の確保が困難となってきます。


■建設キャリアアップシステムの普及促進のために

 武蔵野市が普及促進に協力するためにはなにができるのでしょうか。総合評価方式の入札では事業者の技術力と価格の双方を総合的に評価し、落札者を決定する方式です。その評価対象の中には「社会貢献度」という評価項目があります。この項目には「建設業退職金共済制度等(いわゆる退職金制度)」なども認められており、武蔵野市を含む多くの地方自治体がこの項目に建設キャリアアップシステムも含めれば飛躍的に普及促進が進むと考えています。



 上記のことから武蔵野市における公共工事入札において、建設キャリアップシステム導入を総合評価方式での加点要素とすべきでだと求めました。
 松下市長は答弁の中で、事業者の中に建設キャリアアップシステムに対する意識の高まりがあまり感じられず、それに対して市が働きかけて良いのかといった旨の課題を指摘していました。確かにそうした課題はあります。しかし、建設キャリアアップシステムの導入を市が評価の対象とすることで事業者の中に意識の高まりを促すべきだと私は考えています。
 建設キャリアアップシステムを総合評価の対象とするといった具体的な答弁とならなかったことは残念でしたが、松下市長からは「質問の趣旨を理解した上で、その評価や取り扱いを研究する」とも答弁があり、今後に期待をしたいと思います。